好きな一行、本読まなきゃ。

好きな一行を切り口に、その本が読みたくなるブックログを目指してます。

「考える」を考える

 

結論は出さなくていい (光文社新書)

結論は出さなくていい (光文社新書)

 

サッカーなら、攻撃の際に「サイドを変える」という言葉がある。右サイドから左サイドというように、ボールを扱うフィールドを変えるのだ。 

ちょうどそんなイメージが、「考える」ことだと言ったら、驚かれるだろうか。ボールの場所が変わることによって、フィールド全体に動きが生まれる。そう、考えるとは、思考の枠組みの構造に動きを与えることなのだ。 

ボールがフィールドを動き、陣営が崩れ、新たなフレームが生まれ、ゲームが動く。(中略)そして、新たな突破口が見えてくるのだ。 

NHKプロデューサー丸山俊一さんの、「結論は出さなくていい」からの引用。

 

左か右か、賛成か反対か、一線を越えたかどうか、どっちかにしろ、と迫ってくる世の中で、「結論は出さなくていい」という言葉に、優しさを感じて思わず手に取った。

自分も、外資の会社で、毎日、結論は何?と言われてるし。。 

 

考える=思い悩んで、Aがいいか、Bがいいか、結論を出すこと

結論を出す=はっきりしていて、透明性があって、良いこと

 

たぶん、たくさんの人の頭の中にある等式。

だけど、考えることは、AかBか悩んで決めることというより、サイドチェンジをすることだし、結論をはっきりさせない(思考を止めない)ことで、第3の道が見つかることって多いと思う

 

結論を出さない思想という結論に向けて、NHKプロデューサーとしての番組の企画方法、勝海舟の思想、デリダの脱構築を結びつける。筆者自身のサイドチェンジを追体験しながら、自分の頭の中でも、サイドチェンジが起きた。

 

結論は出てないけど、前には進んでる。

そんな思考の足跡を残してみたくて、ブログを始めた。

これから、自分の倫理観・人生観・思考にサイドチェンジを起こした本について、綴っていきたい。